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2023年4月11日(火)

ヒマワリの種による即時型アレルギー

2023年4月11日(火曜日)

手前味噌になりますが、MB Dermaという皮膚科の雑誌の2023年3月号では、「食物アレルギー診療〜開業医の立場での展開〜」とのテーマで、私が編集企画を務めさせて頂きました。本企画は、開業医の先生方によってなされた珍しい食物アレルギーの報告例をまとめたものでしたが、その中には私自身も過去に経験のない食物抗原による報告もありましたので、そのような症例を紹介したいと思います。

まず今月は、愛媛県松山市のわたなべ皮ふ科形成外科院長の渡部裕子先生が報告された、ヒマワリの種による即時型アレルギーについて述べることにします。

ヒマワリの種による即時型アレルギーには、1)ヒマワリの種を食べることによって発症する経口感作、2)小鳥・ハムスターなどの小動物を飼育している人が、餌として与えていたヒマワリの種を手で触れることにより生じる経皮感作、または吸入することにより生じる経気道感作、3)同じキク科の植物であるヨモギ花粉との交差反応によって、花粉食物アレルギー症候群の機序で生じるアレルギー反応、など異なった複数の感作経路が報告されているそうです。私自身もこのようなアレルゲンについては知りませんでしたが、食生活の変化、ペットブーム、花粉症の増加などに伴ってヒマワリの種による即時型アレルギーは増加する可能性があり、ヒマワリの種は即時型アレルギーの原因として今後注目すべきアレルゲン食品のひとつであるとの事でしたので、皆様方もどうぞご留意下さい。

   

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