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2013年11月

2013年11月4日(月)

牛肉アレルギーの発症には血液型が関係している?

2013年11月4日(月曜日)

去る11月2日は診療を休診にし、皆様方には御迷惑をおかけして大変申し訳ありませんでした。
2日〜3日の2日間は名古屋市で開催された日本皮膚科学会中部支部総会に参加し、私も食物アレルギーの講演と発表とを行ってきました。

今回も、参加して興味深い話を沢山拝聴してきましたが、島根大学皮膚科の千貫講師による"牛肉アレルギーの発症に血液型が関与しているかも?"という御講演はとりわけ興味深いものでした。
牛肉アレルギーに関しては本ブログの2012年12月ですでに述べていますが、牛肉・子持ちカレイ・マダニ・抗ガン剤のセツキシマブという一見脈絡のないものの間で因果関係があるという、あたかも謎解きの様なミステリアスな話なのです。
しかも、千貫講師は今回さらに、牛肉アレルギーの発症には血液型が関係しており、A型・O型の人に特に発症しやすいとの新説を発表されました。

よく星座でどうとか血液型でどうとか言いますが、実際には科学的根拠は乏しい場合が多いのが現状です。
しかし、今回の千貫講師の御発表には科学的根拠が存在しているのです。
と言うのも、牛肉・子持ちカレイ・マダニ・セツキシマブを結びつける共通項として、α-galという糖鎖が関係しているのですが、血液型も糖鎖によって決定されるため、血液型が牛肉アレルギーの発症を左右する因子として浮上してきたという次第なのです。

話はますますミステリアスとなり、今後牛肉アレルギーの発症機序の解明からはどうやら目を離せそうにありません。


   

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