2010年10月17日(日曜日)
特にアトピー性皮膚炎のような慢性的な皮膚病の患者さんからは、“薬を塗ったり飲んだりしても対症療法なので一時的に良くなるだけで、もっと根本的な治療をしないと意味がないんじゃないですか?”という質問を受ける事が多々あります。
そのような質問に対してこれまでも私は、“症状をおさえてとりあえず良い状態を保つ事によって、次第にその人の病気の病勢を弱める事が可能なのですよ”と説明してきました。
昨日は午後から、神戸で行われた「兵庫県臨床アレルギー研究会」に参加し、京都府立医大皮膚科の加藤教授によるアトピー性皮膚炎に関する御講演を拝聴しました。その際に加藤教授は、アトピー性皮膚炎の皮膚に外用剤を塗って症状を抑えることによって免疫抑制細胞が増加し、自然治癒力が高まる事をデータで示されました。
従って、これまで経験的に私が患者さん達にお話していた事が間違いでなかった事が実証され、とても嬉しく思いました。
ですので、対症療法だと言ってバカにせずに、地道に薬を塗ったり飲んだりしておればきっと光明は見えてくるはずです。