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2008年10月

2008年10月23日(木)

果物アレルギーの話をラジオの番組でしてきました。

 2008年10月23日(木)  今日は、午後からラジオ関西の健康番組の録音に行ってきました。

 今回は「果物アレルギー」についてとのテーマでした。 果物アレルギーは果物を食べる事によって直接アレルギーを獲得する事は比較的稀で、大部分の場合花粉アレルギーかまたはラテックスゴムアレルギーの患者さんにおいて、アレルギー反応の増強に伴って交叉反応が生じて果物アレルギーを発症するようになる事、また果物アレルギーの原因となる花粉として、阪神間では特にオオバヤシャブシという植物に気をつける必要がある事、についてお話してきました。

 余談ですが、私はラジオ関西の放送に出るのは今回が初めてなのですが、ラジオ大阪や毎日放送・ラジオ短波などには過去数回出演しました。その中でとりわけ印象深いのは毎日放送に出演した時の事であり、“今座っておられるイスは、いつも朝には「ありがとう浜村淳です」で浜村さんが座っておられるイスですよ”と言われて感激したり、録音に行った際に隣のスタジオをのぞくと太田幸司さんがスポーツ番組の生放送中だったりで、すっかり舞い上がってしまった記憶があります。

 今回の録音の放送は、11月15日(土)午前7時50分からの「みんなの健康相談」という番組です。もし宜しければお聴き下さいませ。

2008年10月19日(日)

食物依存性運動誘発アナフィラキシーの講演を行いました.

2008年10月19日(日)、神戸で催された兵庫県臨床アレルギー研究会で講演をさせて頂きました。

講演の内容は、私が専門としている疾患の1つである「食物依存性運動誘発アナフィラキシー(以下FDEIA)」という病気についての話をしました。

  FDEIAとは、基本的には特定の食物に対するアレルギーでありながら、その食物を摂取するだけでは全く異常は生じないのですが、食事の直後に運動負荷が加わった場合に限って全身性の蕁麻疹やアナフィラキシー症状が誘発されるとの特異な臨床経過を有した疾患です。

従来、アレルギー反応とは絶対的なものであり、一旦感作が成立して何らかの特定の因子に対してアレルギーを起こすようになると、それ以降は如何なる状況下であっても、原因抗原と接すると必ず症状が発現するとの考え方が一般的でした。しかし近年、アレルギー反応といえども過去に考えられてきたほど絶対的なものではなく、患者さんの体調や感染症・気候・同時に服用した薬剤などといった様々な修飾因子によって発症が規定されるとの考え方が主体となりつつあります。

このように、アレルギーの不確実性を反映する代表的な疾患として、最近特にFDEIAという疾患に注目が集まっています。 FDEIAは、日本人では小麦やエビが原因食物になる場合が多く、さらに何故か10歳代の特に中学生~高校生の世代に好発しやすいとの特徴があります。

従って、FDEIAが疑われる生徒のいるクラスでは、5時間目の体育は避けるなどの対応を行う事が好ましく、アレルギー疾患を扱う皮膚科医としては、今後学校の先生特に保健の先生方に対して、このような疾患に関する啓蒙活動を行っていく事が重要であろうと考えております。

2008年10月6日(月)

アトピー性皮膚炎談話会に行ってきました.

 2008年10月5日(日) アトピー性皮膚炎談話会に行ってきました。

 昨日の午後、大阪肥後橋の住友クラブで開催された近畿アトピー性皮膚炎談話会に行ってきました。

 一般演題・教育講演・特別講演が行われました。教育講演では「アトピー性皮膚炎の増悪因子」とのテーマで4人の演者の先生が様々な立場から講演を行われました。

 そのうちで特に印象深かったご講演として、阪大皮膚科の室田先生がアトピー性皮膚炎のアレルギー的な側面から、コレステロールがIgE抗体と抗原提示細胞との結合を阻害するのではないかとの可能性に注目し、コレステロール軟膏のアトピー性皮膚炎への臨床応用の試みについてお話されました。

 また、大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター皮膚科の片岡先生は、重症アトピーにはしばしば鬱病が合併しており、鬱病との正しい診断および適切な治療を行うとアトピー性皮膚炎自体も改善傾向を認めるとの、アトピー性皮膚炎に潜在する心理的な因子に注目したご講演を行われました。

 以前にもお話しましたように、アトピー性皮膚炎とはアレルギー的な因子と非アレルギー的な因子が複雑に絡み合って発症に至る疾患と考えられますが、このような研究により少しずつ新たな治療法や対応法が見いだされていく事の重要性をひしひしと実感した一日でした。

   

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