2022年11月5日(日曜日)
今回も、去る10月に東京で開催された日本アレルギー学会総会に参加して学んだ情報を紹介します。
大阪府済生会中津病院小児科・免疫アレルギーセンターの金先生達のグループは、ネギ属によるアナフィラキシーをきたした3症例を報告されましたが、ネギ属とは具体的にはタマネギ、ニンニク、青ネギ、白ネギ、ニラの5種類の食材を指すそうです。私自身ニンニクによるアレルギーの話は聞いたことがありましたが、その他の食材によるアレルギーの既報告は聞いたことすらありませんでしたし、実際日本ではネギ属アレルギーに関する報告が少ないため、見逃されている可能性が高いとのことでした。
これらの5種類の食材間には交差反応性が存在しており、3症例中最も重篤な症状をきたした1例では、この5種類の食材全てに対してアレルギー症状を発現したとのことでした。原因となるアレルゲンに関してはallinase、lectinなどが候補として挙げられていますが、未だ不確定だそうです。
という次第で、今後はネギ属に対するアレルギーに対しても留意しておく必要がありそうです。