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2018年9月

2018年9月5日(水)

ソラフェニブによる手足症候群の予防に鰹だしが有効?

2018年9月5日(水曜日)

手足症候群とは、主に分子標的薬という抗ガン剤の使用によって、手足特に指先や足底などの末梢部に、しびれ感〜ヒリヒリ感・皮膚知覚過敏・発赤や、重症になると潰瘍・水疱・疼痛・歩行障害などの症状をきたす疾患です。
特に、進行性肝細胞癌の治療薬であるチロシンキナーゼ阻害薬に属するソラフェニブ(商品名:ネクサバール)やスニチニブ(商品名:スーテント)使用時の発症率が高いとされています。

ところが、この度新潟大学の研究グループは、ソラフェニブによる手足症候群の発症予防に、日本古来の食品である鰹だしが有効である事を発表しました。
その機序として、手足症候群は主に抗ガン剤によって血管障害が誘発され血流が悪くなる事により発症するのに対して、鰹だし中に含まれるヒスチジンという成分が血管拡張作用を有しているため、鰹だしを飲用した患者では血流障害が生じにくくなり、その結果手足症候群の発症率が低下するという事が示されました。

それにしても、抗がん剤による副作用に思わぬものが効果を示すなんて、鰹だしに着目した発想がお見事としか言い様がありません。当に、発想の転換が如何に大切かという事ですね。
   

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