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2020年7月

2020年7月22日(水)

アトピー性皮膚炎の新規治療注射薬

2020年7月22日(水)

先月はアトピー性皮膚炎の新規治療外用剤についてお話ししましたが、今回は新規治療注射薬の話です。

まだ、商品化はされていないのですが、この度ネモリズマブという名称の皮下注射薬の第3相試験結果が発表されました。ネモリズマブとはインターロイキン(IL)-31受容体に対するモノクローナル抗体であり、京都大学皮膚科の椛島教授らにより研究が行われています。IL-31の特徴として、アトピー性皮膚炎患者さんの痒みを緩和するという点において強い効果を発揮するとされており、今回発表された第3相の治験結果でもプラセボ群と比較して明らかに有意な痒みの軽減が認められました。治療は4週間に1度の皮下注射で施行されましたが、特に重篤な副作用もなかったそうです。

アトピー性皮膚炎の新規治療薬の開発は今後も続くようであり、私たち皮膚科医とアトピー性皮膚炎の患者さん達にとって治療の選択肢が増えるという事はとても有り難く思われます。

   

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