2018年7月11日(水曜日)
蕁麻疹はアレルギーの病気だというイメージが一般的に強いため、当院にもしばしば慢性蕁麻疹の患者さんが"何のアレルギーなのか、原因を調べて下さい"と希望して来院されます。
しかし、蕁麻疹のうちでアレルギーが関与する場合は5%程度であるとされており、大部分は特に明らかな原因はなく、肥満細胞の活性化に伴って発症する特発性蕁麻疹であるとされています。
ところが、この度ドイツベルリン大学のAltrichterらは、49人の慢性特発性蕁麻疹患者と15人の健常対象者に対して黄色ブドウ球菌エンテロトキシン特異的IgEを測定したところ、蕁麻疹患者の51%(25人)、健常対象者の33%(5人)で陽性を示した事より,慢性特発性蕁麻疹の発症に黄色ブドウ球菌エンテロトキシンが関与している可能性が示唆されたとの論文を発表しました。
但し、このデータだけでは母集団数も少ないですし著明な有意差を示すデータでもありませんが、これまで明らかな原因はないとされてきた慢性特発性蕁麻疹に対して何らかの原因を探ろうとする姿勢はとても興味深く思われます。
今後色々な因子に対して同様の検討がなされ、興味深いデータが示される事を期待したいと思います。
蕁麻疹はアレルギーの病気だというイメージが一般的に強いため、当院にもしばしば慢性蕁麻疹の患者さんが"何のアレルギーなのか、原因を調べて下さい"と希望して来院されます。
しかし、蕁麻疹のうちでアレルギーが関与する場合は5%程度であるとされており、大部分は特に明らかな原因はなく、肥満細胞の活性化に伴って発症する特発性蕁麻疹であるとされています。
ところが、この度ドイツベルリン大学のAltrichterらは、49人の慢性特発性蕁麻疹患者と15人の健常対象者に対して黄色ブドウ球菌エンテロトキシン特異的IgEを測定したところ、蕁麻疹患者の51%(25人)、健常対象者の33%(5人)で陽性を示した事より,慢性特発性蕁麻疹の発症に黄色ブドウ球菌エンテロトキシンが関与している可能性が示唆されたとの論文を発表しました。
但し、このデータだけでは母集団数も少ないですし著明な有意差を示すデータでもありませんが、これまで明らかな原因はないとされてきた慢性特発性蕁麻疹に対して何らかの原因を探ろうとする姿勢はとても興味深く思われます。
今後色々な因子に対して同様の検討がなされ、興味深いデータが示される事を期待したいと思います。