2010年3月19日(金曜日)
今年はスギ花粉の飛散は少ないと言われていますが、それに反して、例年に比べてスギ花粉症皮膚炎の患者さんを多く経験するような印象を抱いています。花粉症と言うと、鼻がムズムズ、眼がクシャクシャというイメージが強く、花粉症によって皮疹が生じる事は余りよく知られてはいません。しかし、現実的には花粉症による皮膚炎も少なからず生じているようです。花粉症皮膚炎に詳しい東京医科歯科大学皮膚科の横関教授の書かれた論文によると、スギ花粉症皮膚炎の特徴として、①春先に生じ、他の季節には起こらない、②顔面特に眼周囲や頚部などの露出部に生じやすい、③アレルギー性の接触皮膚炎とは異なり、一見蕁麻疹様の浮腫性紅斑が初発疹である、④若い女性に多い、等といった点が挙げられるとの事です。
もしこのようは皮疹に心当たりがある方は、一度皮膚科を受診されてご相談される事をお勧めいたします。