2014年5月11日(日曜日)
昨日診療終了後に直ちに京都に向かい、今日は京都国際会館で開催された日本アレルギー学会春季臨床大会に参加してきました。
今回もまた面白い情報が色々とありましたが、とりわけ興味深かったのは、国立病院機構神奈川病院小児科と神戸市立医療センター中央市民病院皮膚科の2施設から、"クラゲの経口摂取によるアナフィラキシー"との全く同じ症例報告がなされていた事でした。
クラゲに刺されてアナフィラキシーをきたすという事は決して珍しくはないのですが、私自身、クラゲを食べた後にアナフィラキシーを発症したという事例は聞いた事すらありませんでした。
さらに興味深いことには、神奈川の症例はタコクラゲ摂取後に、神戸の症例はビゼンクラゲ・エチゼンクラゲを食べた後に発症したものでしたが、関東と関西では食べるクラゲの種類の食習慣が異なっているそうなのです。
また、神戸の症例はクラゲに刺された既往がありましたが、神奈川の症例はそのような既往はなく、果たして刺された際にアレルギーの感作が生じたのか?、食べているうちに生じたのか?、まだまだ判らない事が多そうです。
但し、神戸市立医療センター中央市民病院皮膚科の先生が患者さんから伺った話では、ダイバー仲間の中にはクラゲを食べてアレルギー症状を起こす人が他にもいるとの事だったそうであり、もしかするとクラゲもアレルギーを起こしやすい要注意食物なのかも知れません。
私も今後、そういった事にも留意しつつ、診療に臨みたいと思います。