早いもので、今年も余すところあと数日になってしまいました。

皮膚アレルギー疾患を専門とする当院にとって、今年一番の話題はやはり茶のしずく石鹸による加水分解小麦アレルギーの件につきるでしょう。

本症に関する研究の中心的組織である相模原病院からの依頼により、当院も本症の検査指定施設に選定されたため、遠方からも多くの患者さん達がお越し下さり、検査を行わせて頂きました。

さらに10月〜11月になってからマスコミが急に本症に注目しだしたため、当院にも取材依頼があり、合計３度のテレビ出演を行いました。うち２回はクリニックでの取材による編集フィルムだったのですが、１度だけは読売テレビまで出向き、「ミヤネ屋」に生出演しました。この時には茶のしずく石鹸による加水分解アレルギーの話だけではなく、ラテックスアレルギーや花粉アレルギーとの交叉反応で生じる口腔内アレルギー症候群の話もさせて頂き、個人的にはかなり充実した内容になったと自負しています。しかし、テレビ初生出演で結構緊張してしまい、司会の宮根さんには最後まで絡む事ができず終いでした。

茶のしずく石鹸の使用により沢山の患者さん方に加水分解小麦アレルギーが誘発された事は、とても不幸で残念な出来事です。しかし、本ブログでも繰り返して述べてきましたが、石鹸中止後１年以上経過すると少なくとも小麦摂取後のアレルギー症状は治癒してくるだろうと考えられている事は一筋の光明と思われます。

来年中には、患者さん方の多くが小麦アレルギーから脱していかれる事を身をもって体験したいと、切に願っています。