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2015年5月

2015年5月31日(日)

ペクチンによるアナフィラキシー

2015年5月31日(日曜日)

去る5月27日〜28日は休診にして、患者様方には大変御迷惑をおかけしましたが、東京で開催された日本アレルギー学会に参加して、色々と新しい情報を得てきました。
興味深い話題は多々あったのですが、ここでは神戸市立医療センター中央市民病院皮膚科の大森先生が報告されたペクチンアレルギーについて紹介する事にします。

ペクチンとは植物の細胞壁や中葉に含まれている複合多糖類であり、サトウダイコン・ヒマワリ・グレープフルーツ・ライム・レモン・リンゴなどから抽出されたペクチンは、食品添加物(主として増粘安定剤)としてジャム、ゼリー、ヨーグルト飲料などに含まれているそうです。
今回大森先生が報告されたペクチンアレルギー症例は日本では2例目との事ですので、同剤によるアレルギーは稀とは思われますが、このような食品自体ではなく、食品の中に含まれている物質によるアレルギーの場合には診断を下す事自体が困難ですので、実際にはより多くの症例が存在しているのかも知れません。
また、過去の報告によるとカシューナッツアレルギーと合併する可能性があるとの事ですので、注意が必要です。

それにしても、このように知られざるアレルゲンによる報告が次々となされると、食事を摂る事自体が心配になって、おちおち御飯も食べてられませんね。
   

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