2017年4月5日(水曜日)
慢性蕁麻疹の患者さんの一部にはアスピリン蕁麻疹の方が含まれているとされています。
この疾患は、サリチル酸蕁麻疹やNSAIDs不耐症などとも呼ばれますが、アスピリンやボルタレン、ロキソニンなどの酸性系消炎鎮痛剤を服用した後に特に激しく蕁麻疹が生じる事を特徴とします。
但し、鎮痛剤服用時だけではなく、サリチル酸を多く含有する食物や食品添加物の摂取後にも蕁麻疹が生じやすいため、通常の慢性蕁麻疹と同様に日常的に蕁麻疹をきたす場合も少なくありません。
診断は、患者さんにアスピリンを服用して頂き蕁麻疹を発症するか否かを観察するという負荷試験が唯一の手段ですが、我々はこれまで、一旦アスピリン蕁麻疹と診断された患者さんは、原因と考えられる薬剤や食品の摂取を避けない限り症状は終生持続すると考えていました。
しかし、本年2月にAllergy誌に報告されたスペインからの論文によると、負荷試験でアスピリン蕁麻疹と診断された患者さんでも、60ヶ月(5年)後に再度行った負荷試験では63.15%で症状を発現しなくなっているとの事でした。
特に、1)アトピーを有していない患者群、2)鎮痛剤服用後1時間以上経過してから反応をきたした患者群、3)負荷試験で生じた蕁麻疹が孤立性であった患者群、で自然治癒の割合が高かったとの事でした。
いずれにしても、これまで耐性獲得は困難であると考えられていたアスピリン蕁麻疹の患者さんで、5年後にはこんなに高率に症状が生じなくなっているとの情報は朗報ですね!
慢性蕁麻疹の患者さんの一部にはアスピリン蕁麻疹の方が含まれているとされています。
この疾患は、サリチル酸蕁麻疹やNSAIDs不耐症などとも呼ばれますが、アスピリンやボルタレン、ロキソニンなどの酸性系消炎鎮痛剤を服用した後に特に激しく蕁麻疹が生じる事を特徴とします。
但し、鎮痛剤服用時だけではなく、サリチル酸を多く含有する食物や食品添加物の摂取後にも蕁麻疹が生じやすいため、通常の慢性蕁麻疹と同様に日常的に蕁麻疹をきたす場合も少なくありません。
診断は、患者さんにアスピリンを服用して頂き蕁麻疹を発症するか否かを観察するという負荷試験が唯一の手段ですが、我々はこれまで、一旦アスピリン蕁麻疹と診断された患者さんは、原因と考えられる薬剤や食品の摂取を避けない限り症状は終生持続すると考えていました。
しかし、本年2月にAllergy誌に報告されたスペインからの論文によると、負荷試験でアスピリン蕁麻疹と診断された患者さんでも、60ヶ月(5年)後に再度行った負荷試験では63.15%で症状を発現しなくなっているとの事でした。
特に、1)アトピーを有していない患者群、2)鎮痛剤服用後1時間以上経過してから反応をきたした患者群、3)負荷試験で生じた蕁麻疹が孤立性であった患者群、で自然治癒の割合が高かったとの事でした。
いずれにしても、これまで耐性獲得は困難であると考えられていたアスピリン蕁麻疹の患者さんで、5年後にはこんなに高率に症状が生じなくなっているとの情報は朗報ですね!