2015年3月17日(火曜日)
"食器を手洗いではなく食器洗浄機を用いて洗浄していると、小児が喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を発症するリスクが高くなる可能性がある"との報告が「Pediatrics」という医学雑誌の本年2月号で発表されました。
これはスウェーデンからの報告で、7〜8歳のスウェーデン人の小児1,000人強の家庭を対象として検討を行ったところ、約12%の家庭が食器を手洗いしており、このような家庭の小児は、食器洗浄機を使用する家庭に比べて、アレルギー疾患を発症するリスクが約半分だったそうです。
元々以前より、「衛生環境仮説」との考え方が存在しており、"過剰な殺菌処理環境で細菌の曝露を受ける事なく乳幼児期を過ごすとアレルギー疾患の発症率が高まる"事は良く知られた事実ですが、この食器洗浄機に関するデータも衛生環境仮説を支持するものかも知れません。
乳児に接する時には神経質なまでに手洗いをされるお母様方を良く経験しますが、今回の食器洗浄機のデータも我々に対して、"清潔すぎるのも逆効果だよ"との教訓的な示唆を与えてくれているような気がします。